夜逃げと家賃保証会社7

鍵を開けて中に入りました。

「下駄箱がついているのはいいですね。」

中戸を開けて、中に入ります。日当たりがいい部屋です。

購入のとき最上階の角部屋も候補だったのですが、こちらの部屋の方が眺めがよく、あえてここに決めたのでした。ベランダを見るとすばらしい眺めが広がります。

「ああ、そうだ、この眺めが良くてこの部屋を買ったんだ。」

あの時は、外を見ながら不動産の所有者になるうれしさを感じていました。小さいけれども、自分は東京に不動産を持つんだ。

売却益目的で購入したのに、所有することのうれしさを感じていました。

外を見てから部屋の中を見ると、ほこりだらけです。破損箇所の修理もしていません。

現実に戻りました。ぞっとしました。

引越しの後、清掃をしていませんね。自分でほうきとタオルできれいにするだけでも、部屋の感じは大分変わると思うのですが。」

歩くと靴下にほこりがつきます。

「この状態で募集をするのは常識ではありえないですね。」

どういうことでしょう、管理会社にその場で電話をかけました。

カテゴリー: 夜逃げと家賃保証会社, 思い出 タグ: , , , , , , パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>