立派な人との別れ 3

この記事はフィクションです

立派な人は、警察関係者と連絡を取り、この事件を刑事事件として扱うのか民事事件として扱うのがいいか、問い合わせました。

インターネットの掲示板を使ったり、自分でブログを作ったりして、この事件に関与したオーナーおよび販売会社A管理会社B関係者からの情報を集めました。

その過程で、被害者の会を結成しました。

取引のあった銀行に連絡し、口座の開示を求めましたがうまく行きませんでした。

加入する不動産協会に連絡し、委託金を回収する手配をしました。これは、国税局が回収済でした。

民事裁判をすると決めた後、得られた情報を持って何人かの弁護士と会い、弁護士選定を進めていました。

こういった作業を、立派な人は一人で進めていました。被害者の会の会費ということで、ご自分の交通費や通信費にも足りないような額を集め、自分の時間を使って、こつこつと前進していました。

行っていること、分かったことを、逐一メールで被害者の会に連絡していました。このエネルギーは、正義を求める気持ちからきていたと思います。

私は被害者の会に入りながら、「倒産は計画的で、家賃や敷金の回収を裁判で行うことは無理だろう」と考えていました。「少額訴訟に勝訴しているのだから、こちらの回収を進めよう。今後裁判をするにしても、それはオプションでしかない。」

立派な人は、被害者の連帯を考え、皆が団結することにより大きな力を発揮できるだろうと思っていました。私は、小さい力しかなくても、一人で進むことを求める性格です。

知り合ったときから別れは決まっていたでしょう。別れはすぐ来ました。

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