零細オーナーさんから、「家主と地主」の野口 悠紀男さんのインタビュー記事を紹介していただきました。
PR記事でしたので、どうかなぁ、と思っていましたが、読み応えがありました。
>> 日本経済全体の話をしようとする野口氏に対して、何とか大家に関する話に持って行こうとするインタビュアー、それに対してちょっとイラっとしている野口氏、という雰囲気が行間から読み取れたので。
これはそうだったと思います。野口さんは、日本経済と不動産業を絡めた議論を進めようとしていたのですが、インタビュアーは「大家にとってよいかどうか」という問題にこだわりすぎました。
勿論、「家主と地主」は、家主や地主が儲かる記事を載せるべきです。大家は、短期的に儲けるとともに、日本経済全体と不動産業との関係を追い、長期的に儲ける必要もあります。ところが、「家主と地主」では、後者の部分への配慮は強くありません。
「不動産オーナーに必要な経済指標の読み方」はそういった配慮をしている連載記事なのですが、1ページだけです。今回の記事はPR記事でしたのでどなたがインタビューしたのか分からないのですが、せっかく野口さんのインタビューですから、いつもより広い視野を提供しないともったいないです。
日本の労働力における移民の低さは異常です。
は、私も賛成です。移民を増やせば、必ず軋轢が、様々な問題が生まれます。それでも日本の(経済的だけでなく文化的な)活力のために、私は移民受け入れがいいと思います。野口さんのきちんとしたところは、雑誌の性格を考えて、移民の問題をきちんと不動産業振興と結びつけて論じていたところです。
>> でも、地価が上がるなんて妄想は捨ててちゃんと事業として真面目にやれよ、という野口氏のメッセージは、賃貸経営の基本を気付かされる思いで読んでおりました。
税収を増やしながら不動産の流動化を同時に実現するために「相続税や固定資産税など資産に課税したほうがいい」「控除を見直すほうが現実的」という議論は説得力があります。
その他、「リバースモーゲッジ」採用に関する提言など、透明性・流動性・公平性を重要視しながら経済活動を活性化しようとする一貫した姿勢は、気持ちがいいです。私は、賛成します。
私が不満だったのは、「現在の経済的な歪はどう解消されるか」という議論がほとんどなかったところです。野口さんの仮定しているのは、20世紀後半の経済状況のような気がします。
私は、移民だのは関係なく、緊張はインフレとともに(危険な)解消に向かうと思っています。「私の生きているうちに、一回、インフレがくるだろう」というのは、私の世界経済の見かたの一つです。
家主全体として政策を求めるということまで本当は行くべきですよね。
は、本当は行くべきなのでしょう。私は大家の意識が薄く早くやめたいと思っていますので、そこまでの意識がありません。同様な主張をされる長嶋 修さんとの対談など期待したいところです。
零細オーナーさんにはいろいろとご意見をいただきまして、いつも感謝しています。ありがとうございます。
野口氏は、説明や結論がシンプルでいいですよね。
情に流されない、厳し目のことをさらっと主張してしまうところが好きです。
私も、日本という国自体の年齢が高齢化していて、フローが稼げないからストックを取り崩して行くことになると思ってます。なので、課税の中心も自然と資産課税にシフトして行くと思ってます。
この先数十年はそれで生きていけると思いますが、人と違って国は死なないですからね。その後のことはわかりません。
移民というのも一つの解でしょうし、個人単位で考えれば海外で生きて行く、自分が移民になる、というのも一つの解なのでしょう。
これから生きて行くのはなかなか大変そうですね。
零細オーナーさん、野口さんの主張はまっすぐで気持ちが良いものでした。
きちんと不動産業を論じていたのも、良かったと思いました。
私は自分の生活が第一ですので、良いと思えば躊躇なく外国に行くと思います。妻の国は候補の一つです。
両親が健在のうちは、日本にいると思います。
私は、移民を受け入れるのが良いと思っていますが、このままきれいに弱っていこうというのも美学だと思います。