中落合マンションの東電との契約は、現在、マンションのエレベーターと増圧ポンプのそれぞれのカタログ値を単純に足し合わせたような負荷設備契約なのですが、実際の使用に基づいた主開閉器契約に変えようとしています。
このときブレーカーを変えるのですが、ちゃんとJIS規格に従っていることが電力会社に認められていれば、どのブレーカーを使用しても良いことになっています。
さて、普通に使われるブレーカーは、「電流によって発生した熱により変形して切れる」という正確な制御が出来ない仕組みですので、JIS規格もやわらかくなっています。
例えば、18 Aのブレーカーと言っても、
- 22 Aまでならずっと流れてもかまわない。
- 60分以内なら、27 A流れてもかまわない。
- 30分以内なら、34 A流れてもかまわない。
- 2分以内なら、72 A流れてもかまわない。
- 30秒以内なら、108 A流れてもかまわない。
といった、だいぶゆるい規格となっています。
「じゃあ、電子制御して、JIS規格ぎりぎりまでブレーカーが切れないようにすれば、ずっと小さい容量のブレーカーが使える」として開発されたのが電子ブレーカーです。
エレベーターなんかはいつも使用しているわけではないですから、法律の隙間をつくことが出来るわけです。
本日東京に行って、電子ブレーカーの製造・販売会社と話をしました。私が聞いたのは、
- 類似の仕様をアナログブレーカーでも実現することは可能と思うが?
- JISの許す限界まで、どれぐらい近づいているか?
- 2.と関連して、このマンションで使用する場合の安全マージンはどれぐらいとればよいか?
- 電子ブレーカーの経時変化は?
- 容量変更は容易か?
- 事故保証は、何年間か?これまでの事故事例は?
- 電子ブレーカーの誤作動の原因は?
- 他社との比較は?
などでした。
納得できる回答が得られましたので、臨時総会に諮ってみることとしました。導入に420,000円、年間71,820円の経費節減になるので、5.8年で償却です。15年で交換を勧めるということで、多分、20年ぐらいは使用できるのではないでしょうか?
420,000円は高価ですが、他の会社ではもっと高いので、この会社の製品でいいだろうと思っています。地味に経費節約したいと思います。