駄目な管理会社を変えなかったわけ4

2007年には日経平均株価は18000円を越え、私は待ち望んでいたインフレが来るものかと思っていましたが、2008年8月日経平均は13000円ぐらいまで下がり、インフレはそんなに近くないだろうことが、わかり始めて来ました。

アメリカでは、サブプライムローンという言葉が聞こえてきますが、小泉首相のもと構造改革を進めた日本には関係ないでしょう。そうだといって、アメリカの景気が悪くなれば、日本にも多少の影響はあるかもしれません。

不動産を維持するには思っていたより費用がかかり、思っていたより賃料も下がることがわかりました。「(2002年に)購入してから5年後ぐらいにインフレが来るだろう、そのとき売却しよう」という私のもくろみも外れました。私は自分の不動産投機は、失敗したと理解していました。

「物件売却までは、もう少し、辛抱するしかない。そのためには、ゼロゼロであってもここで入居者を決めてしまおう。そして、1000円で管理をするというならば、新しい管理会社に変わることはせずに、次の更新まで待ってもらおう」

幸い、新しい管理会社からは、まだ契約の書類も届いていません。新しい管理会社の方には、「募集も管理もあなたのところにお任せするつもりでいたが、入居者が決まってしまった。すぐ管理を変えるのもきまりが悪いので、少し様子を見てから管理変更をお願いしたい」と電話をしました。

駄目な管理会社は、経営に失敗もしていて、この時既にすでに金のやりくりが大変になっていました。この管理会社はリプラスに家賃保証をさせていました。リプラスは7月末にすでに遅延が発生していたのに、8月の新しい入居者にはまた、リプラスを使わせていたことが後にわかります。

管理会社が破綻する可能性など、私はこの時点では考えてもいませんでした。

新しい入居者が決まった後、8月末にはリプラスが破綻しリーマンブラザーズが破産します。大丈夫だと思っていた日本経済に何の保証もなかったことも明らかになっていくでしょう。

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